爽秋の候、秋風が立ち大変過ごしやすい季節到来となりました。
平成29年9月23日(秋分の日)恒例行事「秋彼岸会法要」が営まれた。
多宝塔から見上げる此処圓山の楠や楓が、俄かに秋色を帯びてきた。日ごとに落葉が進み、他方で紅葉が深まる境内全景が「彩の秋」へと変身を遂げつつあるようだ。
先月末まで、あれだけ力強く鳴いていた法師蝉が、彼岸に入って今年最後の力を振り絞って鳴く様に、なぜか少々寂しさを感じさせられる。
蝉の声に入れ替わって、やがて日暮れとともに鈴虫や蟋蟀の声が高まり、その涼しげな響きに心癒されるのも大きな楽しみである。
蝉が去り鈴虫が訪れる。自然界の主役の交代に命の交差を身に染みて感じる。
「暑さも寒さも彼岸まで」と云う。お彼岸に入ると昼が短くなって、暑さも和らぎ涼しくなり、厳しかった残暑や寒さに目途がつくとされ、彼岸は暦の上でも春秋の折り返し地点でもある。
お彼岸こそは、四季を通じて「巡る季節」や「命の循環」、自然に触れる楽しみまでも教えてくれる。 南無阿弥陀佛。